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専門学校の広報戦略とは?戦略立案の流れや施策の内容なども解説

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この記事では、専門学校などの広報担当者を対象に広報戦略について解説します。

広報戦略とは何か、戦略立案の流れ、戦略を実行する施策内容の紹介に加えて、事例や施策のサービスについてもお伝えしますので、ぜひご覧ください。

専門学校の広報戦略とは

まず、そもそも広報戦略とは何か、なぜ専門学校に広報戦略が必要なのかということをお伝えします。

広報戦略とは何か

広報戦略とは、ただ露出を増やすことではなく、「学校がどのような価値で、誰に、どのように届けるか」をデザインすることです。

ターゲット(高校生や保護者など)の求めることを定義し、競合との差別化を図るため、メッセージやメディアを統合的に設計します。単なる手段ではなく、学校のブランド価値を築くための中核となるものです。

また、戦略なので当然取捨選択が発生します。広報に割くためのリソースには限りがあるためです。何にでも飛びついて手を出せばいいわけではないことに注意しましょう。

なお、この戦略を実行するための施策に落とし込んだもの、どうやって戦略を実現するか、という手段が戦術となります。

なぜ専門学校に広報戦略が必要か

少子化・大学人気による専門学校の競争激化は深刻で、学生を集める環境は年々厳しくなっています。専門学校が生き残るためには、学校の強み(現場実習・資格・就職など)を明確に訴求し続ける戦略が欠かせません。

もし学生が集められないと入学者数、競争倍率といった形でその学校が競合と比較して劣位にあることがすぐに可視化されてしまいます。その結果、ますます学生の志望順位が下がるという悪循環に陥りやすくなっているのです。

学生を集められず経営が悪化すると教員を削減する、教育環境への投資を減少させるといった状況は避けられません。

必要な専門学校教育を継続するという社会的責任を果たしたいのであれば、学生を集めるための積極的な広報が求められ、その広報施策の指針となる広報戦略が必要になるのです。

専門学校の広報戦略立案の流れ

続いて、専門学校の広報戦略を立案するための流れを紹介します。

1:目的の明確化(Mission・Goal設定)

戦略立案の際、まずは「何を達成したいのか」を明らかにするようにしましょう。

例えば「○○学科の定員割れを2年で解消」「地域の第一想起校になる」「志願者前年比+20%達成」など、定量化された目標が不可欠です。

短期的KPIと中長期的ミッションを整合させてください。

2:環境分析(内的・外的)

次に自校を取り巻く環境分析をしましょう。学校と外部環境の現状をSWOTや3C(Company・Customer・ Competitor)で明らかにします。例えばSWOTであれば、以下のような具合です。

  • ・Strength/Weakness:施設、実習機会、教員、就職実績など。
  • ・Opportunity/Threat:少子化、競合校の動向、保護者ニーズ変化など。

ターゲットが求めること(入口・出口ニーズ)を丁寧に把握することで、差別化ポイントが浮かび上がるでしょう。

また、教員や職員が意外に自校の強みを把握できていないことがあります。強みは特に広報で打ち出していくものになりますので、気づいたらしっかり言語化しましょう。

3:ターゲットとポジショニングの設計

続いてターゲットを設定し、自校のポジショニングを描きます。ターゲットはペルソナ(高校1/2年生・高校3年生など)をかなり具体化し、「誰に」「何を」「どう見せるか」を定めます。

  • ・ペルソナ属性を細かく定義し、接触のより多い・より効果的なメディアやチャネルを整理。
  • ・ポジショニングマップ(例:業種を問わず就職率重視 vs 学習内容と業務内容の一致重視)を作成し、自校の立ち位置を可視化。

 こうして訴求軸(資格・現場・安心サポートなど)を明確にします。

4:ブランド設計とメッセージ統一

ターゲットに刺さるキャッチコピーやブランドステートメントを定め、媒体や媒体間で統一されるトーンに仕上げます。

例えば、「現場で“なりたい”をかなえる○○専門学校」といった具合です。学校として既に確立したものがあれば、それを用います。

これにより、パンフレット、学校公式ウェブサイト、オープンキャンパス、SNSなどで一貫性を保つことにより、ターゲットの記憶に強く残るブランド印象を形成する狙いがあります。

5:戦略KPI設計と戦術との連携

戦略的目標から、実行を担う戦術に落とし込むためにKPI(重要業績評価指標)を設定します。これは広報戦略を施策に落とし込む際に、その施策が適しているか、また事後に施策を評価する基準となるものです。

例えば、認知・関心・来校・出願・入学というカスタマージャーニーに沿った指標例は次の通りです。

  • ・認知:SNSインプレッション、広告到達数
  • ・関心:資料請求、イベント参加申込数
  • ・来校:オープンキャンパス来場人数
  • ・出願→入学:エントリー数・合格率

これにより、戦術との整合性と効果測定、PDCAが効く設計が可能です。

専門学校の広報戦略から落とし込む具体的な施策

次に、設計した広報戦略から落とし込む具体的な施策例についてお伝えします。

認知の拡大

  • 鉄道広告、SNS広告(Instagram/TikTok)など幅広い接触ポイントを確保
  • Web広告+エリア集中型施策(バスやチラシ中心)で効果的に露出

興味・関心を引き出す仕掛け

  • オープンキャンパスや体験授業を通じて学校の魅力を体験・共感につなげる
  • 動画配信(YouTube、ショート動画)やWeb記事で現役学生の声や日常をストーリー仕立てで届ける
  • 学生広報制度導入により、生の声とリアルな発信力を強化

来校動線の設計とフォローアップ

  • 来校までのタッチポイント(例えば各広告→オープンキャンパス特設サイトへの誘導→オープンキャンパス参加による来校)を設計
  • オープンキャンパス参加後はメルマガなどで出願サイトへの登録までフォロー

効果測定と改善

  • 定点・定量的なKPIの評価と可視化(来校者数・エントリー数・SNSエンゲージメントなど)を行い、乖離があれば施策を修正
  • 動画コンテンツの視聴データを取得し、途中離脱率を改善するために動画を短くするなどコンテンツを一部更新

学校公式WebサイトやSNS、動画広告といったデジタルコンテンツは視聴等のデータを容易に取得できるのがメリットなので、必ず効果測定と改善を行いましょう。

専門学校の広報戦略事例

ここでは、専門学校での広報戦略事例について紹介します。

大阪アニメーションカレッジ専門学校の例では、「アニメ・イラストといった視覚的コンテンツの強みを生かす」戦略を採用し、その戦略の下で複数のSNSにコンテンツを定期的に投稿する施策を行っています。

例えばYouTubeでは生徒の卒業制作アニメーションや学校のイベント・出来事をアニメシリーズとして紹介する多彩なコンテンツを用意しています。

その中には、オープンキャンパスの紹介動画など直接集客に繋がるコンテンツも含まれ、公式Webサイトへの訪問を促しています。

さらに、公式Webサイトから実際の出願への導線の他、オープンキャンパス参加促進も行っているのが特徴です。

自校の強みを生かした戦略から広報施策に落とし込んで広報施策を行い、認知・興味・来校につなげている好例といえるでしょう。

専門学校広報戦略の施策実行に役立つ外部サービス

専門学校の広報施策を実行する上で、職員など学校の内部リソースだけで対応するのは難しいことも多いでしょう。そこで、ここでは施策実行に役立つ外部サービスを紹介します。

まず学校公式Webサイトやオープンキャンパス特設サイトといったホームページの構築です。SEO対策はもちろん、CMS(コンテンツ管理システム)導入によって担当者が容易に更新できるようにする、お問い合わせフォームや資料請求ページへのリンクなどCTA(行動喚起)につながるボタンを全ページに設置するなど、導線設計に関する知見の豊富な制作会社を選びたいものです。

さらに、アクセス流入元や離脱状況といったページ訪問者の閲覧データ取得に加えて、そのデータから具体的なコンテンツ改善を提案してもらえると心強いでしょう。できれば学校関係の公式Webサイト、オープンキャンパス特設サイト構築の実績がある制作会社を選定したいところです。

まとめ:専門学校広報戦略の施策実行にはプロのサービス活用もおすすめ

広報戦略は「誰にどう見せるか」「どんな価値を届けるか」を設計する重要な部分です。

本記事で紹介した戦略立案ステップと、それに連動する具体策をもとに、専門学校ならではの魅力を継続的・戦略的に発信するようにしましょう。

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